第9回ACEワークキャンプ参加 【がんさん】

がんさん

がんさん

TuakとMuhhibahの青い空

一念発起というのには少々大げさであるが、第9回RCSワークキャンプに、石川県代表?として参加した。
参加しようと考えたきっかけは、昨年の11月に中澤夫婦が富山県での地方会に参加する際に、石川県の中能登町にある施設を訪問し、そこで行われた講演を聞いたこと。
特に、マレーシアで福祉実践活動しながら日本の福祉を論ずる視点はとても新鮮であったのを記憶している。

また、ワークキャンプのキャンパーとしてなら自分でもいくらか貢献できると考えたことと、作業中心の日課を過ごすことで、いくらかダイエットも出来るのではと行く理由をいろいろと周囲に話しながら決めた。

9月5日(日)午前12時、シブ空港に到着。一人旅の不安からようやく開放されほっとするとともに、これからの一週間の期待が頭の中で交錯した。シブからMuhhibah(以下ムヒバ)に行く途中で、雨の洗礼を受ける。聞けば今年は異常気象らしい。30分ほど車窓を楽しみ、ロングハウスに到着。歓迎の爆竹に驚かされた。

ロングハウスの歓迎式で、マイケルケルさんと対面。その後、雨が強くなるが、討論のテーマを決めたりムヒバの見学、宿泊場所の見学、第一回目のロングハウスでの交流会etcで充実した一日を終えた。

翌日は、ムヒバの森は朝もやがかかっていたが、良い天気になる予感がした。前日のお酒も抜けて爽やかな朝。ロングハウスまでの散策、朝食。道々咲く小さい花。ヤシの実、バナナの木などを見ながら作業への不安を一時忘れて楽しむ。

午前8時頃にムヒバにメンバーさん達が通所してきた。みんな明るい顔で元気いっぱいだった。週明けの月曜日は、特に、食欲も旺盛とのことだった。ムヒバに通うメンバーが、国旗掲揚とともに国家を歌っていたのは日本にはない儀式と感じた。そこで、ワーカーであるポーリンが一人ひとりにスケジュールを説明しているのだろうが、全く言葉が理解できなかった。怒っているように聞こえたのは私だけだろうか。

その後、ゴトンヨロンに参加する地域の人達と共同作業が始まった。今回のワークキャンプは、養魚池に通ずる階段、池の周りのフェンスの基礎づくりが主たる仕事となるとのこと。この日のために用意したツナギの服で出陣。長袖で蒸せるかと心配もしたが、来た以上は弱音をはかずやりとげようと気合をいれた。

ゴトンヨロンとは、イバン語で共に働くという意味とのことで、この地域で伝統的に行われており、無償で、情報交換の場として活用され、月に一回程度の割合で実施されているとのこと。無償ではあるが、休憩になるとTuak〔家庭で作られる米が原料のお酒〕仕事が済めば、バーベキューでTuakとなる。 作業は、急斜面での35段を超える階段づくり。基礎となる枠作り、大量の砂利とセメント。何時まで続く?バケツリレー。額に汗が、見上げると青しい空、白い雲、自然に生まれた「サトゥ」「デュア」「ティガ」の掛け声。共同作業ならではの連帯感、充実感を味わうことができた。作業の後の、バーベキューは、野菜は全くないものの、沢山のお酒と肉〔豚、鶏肉〕。肉は味付けしてあるが、この地方独特の調味料である、にんにくの入った、濃い紫色した液体を肉につけるとさらにおいしさが増した。Tuakは飲みやすい酒で、休憩時に飲んだら、体が元気になり、休憩後の作業を楽しくやる出来た。この濃い紫色した醤油のような液体は、和代さんが朝食、夕食の時にと提供してくれ、食欲がなくてもご飯にかけてもおいしい、私には、魔法の薬となった。

このようなゴトンヨロンにより、ムヒバが徐々に整備されてきた。中澤健さんは、ペナンとの活動の違いとして、「地域で活動する所だから、地域の人と作るといった思いをこのムヒバで出来たのも、こうした地域の伝統があってこそ」と言っていた。支えあって生きるというのがここでは当たり前なのだろう。そして、その象徴的なのが、ロングハウスであり、ゴトンヨロンなのだろう。また、マレーシアは多民族国家ということである。少ない海外渡航経験だがマレーシアに向かう飛行機でもそれを感じていた。特に、マイケルさんや中澤さんが生活しているハウスは、玄関にインターナショナルと書いてあった。マイケルさんはクリスチャンとのことであるが、中華系イバンの方との宗教対立はなく、多民族国家の知恵が生かされていると感じた。

私の住んでいる地域でも、稲作を中心とした組合があり、そうした組合での活動として、春に水路の掃除、ため池の掃除があったりする。稲作農家が少なくなり、参加者も限られしだいに、ゴトンヨロンのような習慣は少なくなって来ている。コミュニテイのためには無くしたくない活動だとその必要性を再認識できた。

今回のワークキャンプでは、二度、ゴトンヨロンが実施された。二度目は、階段の仕上げとフェンスの基礎。そして、池にかかる小屋作り。小屋作りでは、イバンの人が中心になり、支柱を池の中に入り、体以上を水につけての作業。ジャングルに入り、木もみんなで運んだ。セメントと砂利を混ぜる仕事はキャンパーに任されたこともあったが後でアカンさんに「モア・ウオーター」と指摘され、あわてて水を追加したり大変だったが、二度目のゴトンヨロンも楽しかった。イバンの人のたくましさを感じた。

もちろん作業を終えた後は、バーベキュー。前回同様、Tuakともうひとつの強い酒。「ウーハイ」〔乾杯?〕「マーボウ」〔酒のみ?〕「ヨッパライ・モウイッパイ」〔誰かが教えた日本語?〕。積極的に話しかけてくる人も居て自分の片言の英語でもとってもハッピーな気分になりついつい深みにはまってしまった二度目のゴドンヨロン。その後の事はあまり記憶がないが、作業着のまま、寝込んでしまい。討論は中止。あのまま討論をしてたらどうなっていたか・・・。

帰国前日の最後の交流会は、マイケルのロングハウス以外のロングハウスからもイバンの人が来てくれて、とても盛大だった。交流会のプログラム・構成もしっかりしていたが、何時終わるの?という楽しい宴となった。お祈りとマイケルの挨拶のあと食事になった。日中から、準備していたご馳走が、瞬く間に交流会に参加したひとの胃袋に入っていった。その後は、イバンダンス、カラオケのリズムダンス「チャチャ」?そしてTuak。他にも強い酒がどんどん。私は、昨晩の反省から、勧める人からは出来るだけ視線を合わせず、注がれる時も「ミリミリ」〔少しだけ?〕とお願いしたおかげでチャチャも楽しく踊れた。その日の夜は、キャンパーが頑張った天の配剤か?星空のプレゼント。

最後に、一緒に仕事した仲間に感謝をこめて・・・
「ウッチー」・・・明るい声でいつも励まされていたような気がしました。
「マッチャン」・・あなたのような息子を持ちたかった。バスケット頑張って。
「佐藤さん」・・・交流会でのキヤンパー代表の挨拶素敵でした。
「石原さん」・・・やさしい声かけありがとう。タバコのすい過ぎに注意してください。
「薫さん」・・・・川での泳ぎがうまかった。
「ゆりかさん」・・イバンダンスがとても魅力的でした。
「グッチャン」・・弱気な私を川泳ぎにプッシュしてくれてありがとう。川は冷たかったけど楽しかったです。トランペット最高。あやかりたい・・・。
「杉さん」・・・・オヤジギャグが清涼剤でした。
「ヒメ」・・・・・ヒメの体験談。沖縄愛。沖縄に行きたくなりました。
「今ちゃん」・・・いろいろと気を使ってくれてありがとう。
「コウジ」・・・・子供達と良く遊んでいましたね。梅干最高。
「良子さん」・・・川での泳ぎ見事。頼もしく思っていました。いい声してました。
「ツッチー」・・・上司にしたい人ナンバーワンでした。
「和代さん」・・・縁の下の力持ち。和代さんみたいな施設職員がいたら、自分ももう少し 違ったかも。魔法の薬をありがとう。
「中澤健さん」・・中澤さんと今ちゃんの話を聞いて、中澤さんが若者を惹きつける魅力とは何かを討論とは別に考えてしまいました。健さんの器の広さ、高さ、多様性を肌で感じられたことと人と向き合うことの大切さを教えられたような気がします。

また、ムヒバがどうなっているか、今度は、若者を連れて行きたいと思いました。

追伸 その後のクアラルンプール空港で、関空行きが1時間遅れとなりました。忘れ物はないと思っていたけど、麦わら帽子をムヒバに忘れてしまい、またまた中澤夫婦に迷惑をかけてしまいました。でも、今度、その忘れ物を取りにまた行こうと考えるようしました。TuakとMuhhibahの青い空に会いに行こうと・・・。

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